昨年後半から今年にかけて、中国や欧米の景気回復を反映して、国際的に大豆や小麦などの穀物価格や船賃が急騰し、それを受けてこの秋からマーガリンやパンなど国内の食料品が値上がりしました。
お味噌の主原料である大豆は大半が輸入品で、そのシカゴ相場は昨年8月頃から急騰し、本年9月は50%前後高い水準で推移しています。お味噌は、お米から麹を作り、大豆を蒸して(又は煮て)お塩と一緒に混ぜ(この作業を「仕込」と言います)、熟成させます。
自分で作るご家庭もあることからわかるように、加工工程が比較的シンプルな為、原料の価格動向が製造コストを大きく左右します。大雑把にいって、大豆の価格が10%上昇すればお味噌の原料原価は3%上昇します。今回の大豆相場急騰局面では原料原価が15%押し上げられた計算になります。
原料を購入した時期や熟成期間によるタイムラグもありますので、販売中の製品の原価が直ぐに上昇する訳ではありませんが、確実にコストアップに繋がります。